今から85年前(西暦1983年)のテイラーになります。
時代背景は前年から日中戦争が起こり徐々に国の経済統制が進みましたが、その中でも日本初の女子弁護士が誕生したり、チャップリンのモダン・タイムスが日本で上映されたり、いくつか明るい話題もありました。
昭和13年12月のテイラーでは、服には欠かせないコートからウインタースポーツ服と様々な冬のスタイルを掲載していました。冬のスタイル紹介とともに冬のおしゃれへの提案も行っていました。
その中でコートやジャケットにいれる※1變態ネームといった提案がありました。
※1變態ネーム=ヘンタイネーム・ここでのヘンタイは形や状態を変えること
例えば、
図1 映画監督がロケで座っているキャンバス地のディレクターチェアの背面に監督の名前が刺繍されているものから着想を得た、コートの襟裏にネームを入れる提案。
図2 その頃の時代の流れは※2国粋主義で、おしゃれの領域に国粋主義を取り入れ、みんなが日の丸や桜の花を刺繍を提案していたところを紋章(家紋)を入れることを変わり種で提案していました。
※2国粋主義=自国の伝統を重んじること
松崎ではこういったお客様、同業者への提案を第一線で提案してきました。
私たちも先人に見習い新しい事へ挑戦をしていきたいと思います。
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